
スクリーンが日常生活のほぼすべての態様に浸透するデジタル化が進む世界では、高エネルギー可視光線(HEV: High-energy visible light、ブルーライト)が人間の健康に及ぼす影響に対する懸念が高まっています。仕事や学習から娯楽や社会的交流に至るまで、デジタル機器への依存は、それらが発する光に長時間さらされることにつながります。
この重要な課題の認識に基づき、UL Solutionsでは、国際的なブルーライト管理の権威であるEyesafe社と提携して、新しいULマーケティングメッセージ検証プログラムを開始しました。このプログラムにより、消費者は、携帯電話、コンピュータのモニター、およびその他の電子機器で使用されるさまざまなブルーライトカット製品の有効性を比較できます。新しいプログラムには、Eyesafe社のEyesafe®ディスプレイ要件3.0およびEyesafe®アクセサリ要件3.0ガイドラインの基準が組み込まれています。従来、多くのブルーライトフィルタリング関連の要件は、主に目への直接的な影響に焦点を当てており、それと同様に重要な睡眠と覚醒のサイクルに対する影響が見過ごされがちでした。Eyesafe 3.0プログラムは、Radiance Protection Factor(RPF)と革新的なCircadian Protection Factor(CPF)という2つの異なる補完的な指標を導入することで、このギャップを埋めています。
RPFは、製品がブルーライト、特に眼精疲労と最も強く関連する範囲である435nm~440nmの間でピークとなる波長を低減する効果を定量化する指標です。メーカーにとって、ディスプレイまたはスクリーンプロテクターに対してより高いRPF評価を得ることは、ブルーライトによるリスクを最小限に抑えることへの取り組みを示すものであり、デバイスが健康を念頭に置いて設計されているという具体的な保証を消費者に提供します。
CPFは、ディスプレイまたはスクリーンプロテクターがサーカディアンシステムを刺激するブルーライトの波長をどの程度効果的に低減させるかを測定します。CPFスコアが高いほど、睡眠パターンおよびサーカディアンリズムを乱す可能性のあるブルーライトの低減が大きいことを示します。これは、スマートフォンやタブレット、パソコンを夜遅くまで頻繁に使用する時代には特に重要です。
UL Solutionsでは、Eyesafe 3.0基準に照らして製品の公平な試験を実施し、客観的で科学に基づいたマーケティング表示の検証を提供します。製品がUL Eyesafe VERIFIEDマークを取得すると、ブルーライト放出が低減されていることを示す明確で信頼できる表示が消費者に提供されます。この透明性により、消費者はより多くの情報に基づいて購入を決定し、視覚的な快適さと健康状態全般に積極的に貢献する製品を選択することができるようになります。
Eyesafe要件とは?
ブルーライトの毒性、サーカディアンシステムへの刺激、色域および色温度を含む重要な基準を定義して、ディスプレイの色彩性能を確保しながら、視覚的な快適さと睡眠障害に関連する製品のブルーライト放出量を測定します。
RPF
目に影響を与える可能性のあるブルーライトからの保護を、435~440ナノメートル(nm)をピークとするブルーライトの危険性に焦点を当てて測定します。スコア(0~100のスケール)が高いほど、ブルーライトの低減率が高いことを意味します。UL Eyesafe VERIFIEDマークを取得するには、35スコア以上が必要です。
CPF
睡眠とサーカディアンリズム(ピーク480~500nm)に影響を与えるブルーライトの低減に焦点を当てています。スコアが高いほどサーカディアンリズムの乱れが少ないことを示します。UL Eyesafe VERIFIEDマークを取得するには、35以上のスコアが必要です。この要件は必須ではありませんが、ブランドが差別化された睡眠に与える効果メッセージを使用して、サーカディアンリズムに対するブルーライトの影響および保護に対する消費者のニーズに対処することを可能にします。
色彩性能
表示色の精度と鮮やかさを決定します。
Eyesafe®アクセサリー要件3.0
ディスプレイのタイプ(LCD/LEDまたはOLED)に合わせた主要な基準を定義して、ディスプレイの色彩性能を確保しながら、視覚的な快適さおよび/または睡眠障害に関連する製品のブルーライト放出量を測定します。
UL Solutionsでは、従来のEyesafe 2.0および2.1要件に基づく検証も提供することができます。詳細については、Eyesafe社のウェブサイトをご覧ください。
検証後、メーカーは自社の製品、包装およびマーケティング資料にUL Eyesafe VERIFIEDマークを使用して、その実績をアピールすることが可能になります。

LCD/LEDスクリーン用(ノートパソコンやモニターで一般的)
評価方法は、RPF、つまり目の健康に影響を及ぼす可能性のある波長(ピーク435~440nm)全体におけるブルーライトフィルタリングのレベル、およびブルーライトの毒性の低減に焦点を当てています。スコア(0~100のスケール)が高いほど、ブルーライトの低減率が高いことを意味します。UL Eyesafe VERIFIEDマークを取得するには、20スコア以上が必要です。

OLEDスクリーン用(スマートフォンで一般的)
評価方法は、CPF、つまりメラトニン生成とサーカディアンリズムに影響を及ぼす可能性のある波長(ピーク480~500 nm)全体におけるブルーライトフィルタリングのレベル、およびサーカディアンリズムへの影響の変化(380~780 nm)を対象とします。スコアが高いほどサーカディアンリズムの乱れが少ないことを示します。UL Eyesafe VERIFIEDマークを取得するには、20スコア以上が必要です。

色精度
すべての製品は、ディスプレイの色が鮮やかであることを保証するために、相関色温度(CCT)および輝度の基準を満たす必要があります(プライバシースクリーンプロテクターに対する調整あり)。
UL Solutions を選ぶ理由
安全科学における世界的なリーダーであるUL Solutionsは、安全性、セキュリティ、サステナビリティなどの課題を機会に変えるためのサービスを、世界110カ国以上で提供しています。試験・検査・認証サービスや、ソフトウェア製品およびアドバイザリーサービスの提供を通じて、お客様の製品イノベーションとビジネスの発展をサポートします。
弊社の独自の評価プロセスは、豊富な技術的専門知識と誠実さに支えられています。ULマーケティングメッセージ検証プログラムは、製品、プロセス、システム、または設備に関してブランドが作成した特定のマーケティングおよび広告宣伝文の妥当性が信頼できるかどうかを判断することを目的とした、科学的に健全で厳密かつ反復可能な方法論に基づいています。
LG Display Achieves UL Solutions Eyesafe Verification for OLED Television and Monitors
The UL Solutions Marketing Claim Verification confirms LG Display’s reduced blue light emissions claims.
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